【5月2日 Xinhua News】中国江蘇省(Jiangsu)南京市(Nanjing)の太平天国歴史博物館で4月28日、「筆下妙意 壁上丹青-陳崇光と太平天国壁画」展が開幕した。19世紀半ばの農民戦争、太平天国運動時期に描かれた壁画の名品や陳崇光(ちん・すうこう)、虞蟾(ぐ・せん)、黄賓虹(こう・ひんこう)らの絵画作品を展示し、太平天国期と近代の美術の魅力を伝える。

 陳崇光は同省揚州の出身で、若い頃は彫刻職人だったが、後に有名画家の虞蟾から絵画を学んだ。1853年に虞蟾ら揚州の画家に従い南京に行き、壁画制作に加わった。同展では、陳崇光が無名の絵画職人から清末の揚州、上海地区で影響力を持つ花鳥・山水画家に成長していく過程を紹介する。

 太平天国歴史博物館の研究職員で同展のキュレーターを務める曾蓓(そう・はい)さんは太平天国壁画について、多くが山水や花鳥、瑞獣など美しい風物を主題とし、壁画全盛期の隋唐時代の伝統を受け継いでいると説明。多くの人が好む壁画芸術を経済・文化が発達した江南地区で普及させ、幅広い農民層も楽しめる芸術に変えたことは称賛に値すると語った。(c)Xinhua News/AFPBB News