【4月30 AFP】28日に行われた22-23ドイツ・ブンデスリーガ1部第30節のVfLボーフム(VfL Bochum)対ボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)の試合で、ドルトムントへのPKの判定を下さなかったことは誤りだったと、ドイツサッカー連盟(DFB)と試合を担当した審判が認めた。試合は1-1の引き分けに終わり、ドルトムントは優勝争いに向けて痛い勝ち点を落とした。

 同点で迎えた後半、ドルトムントはカリム・アデイェミ(Karim Adeyemi)がペナルティーエリア内でボーフムのダニーロ・ソアレス(Danilo Soares)に倒された。サシャ・シュテーゲマン(Sascha Stegemann)主審はこのプレーを流すと、接触を確認するためにビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)システムを使用することもしなかった。

 シュテーゲマン氏は29日、独日刊紙ビルト(Bild)に対し、「非常に腹立たしい」「ひどい気分」と述べ、映像を見て誤審を認めた。

「自分の判断に疑問があったならば、それ(VARシステムの使用)も選択肢の一つだっただろう。しかし、そのチャンスはなかった」とシュテーゲマン氏は話し、VARが映像でプレーを見直すよう指示してこなかったと説明。

「今にして思うと、もう一度見ていれば(PK判定に)満足していただろうと言わざるを得ない」

 DFBの審判部は、「映像がファウルとPKを証明している」とシュテーゲマン氏の見立てに同意している。

 ドルトムントのエディン・テルジッチ(Edin Terzic)監督は試合後、この判定が引き分けに終わった一戦の「重要な場面」だったと振り返った。

 ソアレスはこのプレーの前にすでにイエローカードを受けており、プレーが見直されていた場合、2度目の警告で退場処分となる可能性もあった。

 前節を終えて勝ち点1差でバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)を2位に抑えていたドルトムントだが、30日の試合でバイエルンが最下位ヘルタ・ベルリン(Hertha Berlin)に勝利すれば、首位陥落となる。(c)AFP