【4月30日 AFP】ノルウェーの首都オスロで29日、昨年夏に同市の湾に居つき人気者になったものの、最終的に殺処分されたセイウチ「フレイヤ」のブロンズ像がお目見えした。

 彫像は等身大で、岩場に横たわる姿が表現されている。

 体重600キロのフレイヤがアヒルやハクチョウを追いかけたり、ボートの上で日光浴をしたりする様子は多くの人を引き付けていた。

 当局は市民に対し、近づかないよう呼び掛けていたが、近寄って写真を撮ろうとする人が後を絶たなかった。中には子ども連れで近づく人もおり、強いストレスにさらされたフレイヤが人に危害を加える恐れもあったため、当局が安楽死を決定した。ただ、性急だなどと批判の声も一部にあった。

 フレイヤ像の設置は、オンラインで集まった2万5000ドル(約340万円)超の寄付金で賄われた。

 除幕式に先立ちAFPの取材に応じた発起人のエリク・ホルムさんは、「漁業・海洋政策省と国の対応に憤りを感じた」と、設置キャンペーンを呼び掛けたいきさつについて話した。(c)AFP