【4月28日 AFP】天然ガスをロシアからドイツに輸送するパイプライン「ノルドストリーム(Nord Stream)」で昨年起きた爆発をめぐり、その数日前に近海でロシア海軍の潜水艦救助用の船が撮影されていたと、デンマークの日刊紙インフォマシオン(Information)が28日報じた。

 同紙によると、爆発の4日前に、小型潜水艦を備えた潜水艦救助船SS750がバルト海(Baltic Sea)で撮影されていた。爆発の原因は依然、特定されていない。

 同紙は「デンマーク軍は、2022年9月22日にボーンホルム(Bornholm)の東側海域に出ていた自国の巡視船から、当該のロシア船の写真26枚が撮影されたことを認めた」と伝えている。

 AFPはデンマーク軍にコメントを求めたが、回答は得られなかった。

 ノルドストリーム1と2で爆発が発生してから7か月が経過した。損壊箇所に面するドイツ、スウェーデン、デンマークの3か国では刑事事件として捜査が行われているが、いまだに犯行主体の特定に至っていない。

 米紙ニューヨーク・タイムズ(New York Times)は先月、「親ウクライナ派集団」による破壊工作だったことを示す新たな情報を米当局が入手したと報じた。ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領が関与した証拠は出てきていないという。(c)AFP