【4月28日 AFP】台湾国防部(国防省)は28日、大型兵器を搭載できる中国の偵察・攻撃型ドローン(無人機)が台湾を周回したと発表した。

 同部によると、27日午前6時(日本時間同7時)からの24時間に、台湾本島周辺で中国機38機を検知。うち1機は、「双尾のサソリ」の通称で知られる偵察・攻撃型ドローンTB001だったという。

 同部が公開した地図には、同機が中国との非公式な境界線である台湾海峡(Taiwan Strait)中間線を越えて台湾本島の南へ向かい、東岸を回って中国へ戻る飛行ルートをたどったことが示されている。

 現地メディアによると、中国軍機が中間線の端から台湾島の周りを飛行しもう一方の端へ戻ったとする報告が台湾国防部から出されたのはこれが初めて。

 同部はまた、今回検知された中国機のうち19機が「台湾海峡中間線を越えるか、台湾の南西、南東、北東(の防空識別圏〈ADIZ〉)に進入」し、これは今月8日から3日間にわたって中国が行った台湾包囲演習以降最多だったとしている。

 TB001は中国軍が保有するものでは最大級のドローンで、航続距離は6000キロ。台湾包囲演習にも参加した。(c)AFP