【4月28日 AFP】ウクライナのデニス・シュミハリ(Denys Shmyhal)首相は27日、バチカン市内でローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇(Pope Francis)に面会した。シュミハリ氏は教皇をウクライナに招待するとともに、ロシアに連れ去られた子どもの帰還支援を要請した。

 シュミハリ氏は面会後、伊ローマの外国人特派員協会(Foreign Press Association)で記者会見し、ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領が示した和平案について議論したことも明らかにした。

 それに関連し、「主にロシアへ連れ去られた、孤児を含むウクライナの子どもの帰還」に向け、バチカンとローマ教皇に支援を求めたと述べた。

 ウクライナ政府によると、2022年2月の侵攻開始以降、ウクライナの子ども1万6000人以上がロシアに連れ去られた。その多くが施設に入れられたり、里親に引き取られたりしたとされる。

 ロシアはこれを否定し、戦闘地域の子どもを保護しただけだと主張している。

 今年3月には、国際刑事裁判所(ICC)が、ウクライナの子どもを連れ去った戦争犯罪の疑いで、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領に逮捕状を出した。

 一方、ウクライナ政府は、ウクライナ人の抵抗の象徴となった陶製のオンドリの置物と、キーウ近郊ブチャ(Bucha)などでのロシア軍による残虐行為を記録した写真集をシュミハリ氏が教皇に贈ったとしている。

 シュミハリ氏は26日には、イタリアのジョルジャ・メローニ(Giorgia Meloni)首相と会談した。(c)AFP