ドガ作品に環境団体がペンキ 北米初の抗議
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【4月28日 AFP】米首都ワシントンの国立美術館(National Gallery of Art)で27日、環境活動家がフランス印象派の画家エドガー・ドガ(Edgar Degas)の彫刻作品を収めた展示ケースなどにペンキを塗り付け、気候変動対策に抗議した。
美術館によると、被害に遭ったのはドガのワックス製彫刻作品「14歳の小さな踊り子(La petite danseuse de quatorze ans)」で、ケースや台座に赤と黒のペンキが塗り付けられた。
美術作品を対象とした環境活動家による抗議行動は、北米では初めて。
美術館はAFPの取材に対し、被害を受けた作品は「計り知れない価値のある」もので、状態を確認するため展示ホールから撤去したと書面で回答。「展示作品に対する物理的な攻撃については断固非難する」とし、連邦捜査局(FBI)が捜査していることを明らかにした。
ペンキを塗り付けたのは、環境団体「Declare Emergency(非常事態を宣言せよの意)」。ジョー・バイデン(Joe Biden)大統領に、気候の非常事態を宣言するよう求めている団体だ。
米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)が公開した動画には、抗議行動に参加した50代の女性が作品の前に座り、「指導者たちは気候についての真実を伝えるため真剣な行動を取る必要がある」と、声を上げる様子が捉えられている。(c)AFP