【4月26日 AFP】ケニアのカルト教団が信者を餓死させていたとされる事件の死者数は25日、90人に達した。遺体安置所が満杯になったため、警察は捜索を一時中断している。

 インド洋に面した東部マリンディ(Malindi)近くのシャカホラ(Shakahola)の森で集団墓地が発見された事件は、人々を震撼(しんかん)させている。カルト教団の指導者、ポール・マケンジー・ヌセンゲ(Paul Mackenzie Nthenge)容疑者は、「イエス・キリスト(Jesus Christ)に会える」とかたって信者を餓死させたとみられている。

 25日には新たに17体が掘り起こされたが、さらに多くの遺体が見つかる可能性がある。

 捜査関係筋によると、遺体の大多数は子どもで、信者である親にわが子を餓死させるよう促していたとみられる陰惨な実態が浮かび上がってきた。

 キトゥレ・キンディキ(Kithure Kindiki)内務・国家調整相は記者会見で、「あとどれくらい遺体が発見されるか分からない」「信者を餓死に追いやりながら自分たちは飲食を続け、神に会う準備をしていると称していた」と述べ、テロに匹敵する重大犯罪だと糾弾した。

 ケニアではキリスト教徒が多数を占める。政府は、カルト教団を取り締まる方針だ。

 映像は23、25日撮影。(c)AFP/Dylan GAMBA