【4月26日 Xinhua News】中国内モンゴル自治区オルドス市で24日、外国メディア向けプレスツアーが行われ、エネルギー消費を風力や太陽光発電など再生可能エネルギー100%で賄う「オルドスゼロカーボン産業パーク」を日本やスイスなどの外国人記者らが取材した。

 オルドス市と再生可能エネルギー大手、遠景科技集団(エンビジョングループ)がエジンホロ旗の蒙蘇経済開発区に共同で開発した産業パークで、風力発電機設備や駆動用バッテリー、水素エネルギー設備の製造などを手掛ける世界的企業が入居。年間生産額は1千億元(1元=約19円)に上る。

 パーク内には、エンビジョングループ傘下のバッテリー企業、遠景動力(エンビジョンAESC)が運営するバッテリー工場の電力を賄う大型風力発電機が6基そびえ立ち、ひときわ目を引く。工場は昨年4月に産業パークの第1期として操業を開始。リン酸鉄リチウムイオン(LFP)バッテリーを年間で10・5ギガワット時(GWh)生産する能力を備える。

 同じく傘下で産業パークの開発プロジェクトを率いる遠景北方科技の菅夢宇(かん・むう)オルドス開発経理は、新華社の取材に対し「カーボンゼロの実現に最も重要なのはグリーン電力の利用だ。サプライチェーン(供給網)全体での温室効果ガス排出量は、国際的な基準である『GHGプロトコル』のスコープ1(直接排出量)、スコープ2(間接排出量)、スコープ3(その他の排出量)に分類されることが多いが、われわれの産業パークはスコープ2に準拠する」と語った。

 産業パークは2025年までの目標として、グリーン産業の生産額を約3千億元生み出し、グリーン技術の研究・開発を担う人材を約10万人雇用して、二酸化炭素(CO2)排出量を年間約1億トン削減することを掲げている。(c)Xinhua News/AFPBB News