【4月27日 People’s Daily】グリーン工場とは何か?中国が2018年に実施した「グリーン工場評価通則」によると、グリーン工場とは、土地利用の集約化、原料の無害化、生産のクリーン化、廃棄物の資源化、エネルギーの低炭素化を実現した工場だ。製造業の重要地域である重慶市(Chongqing)は、企業のGX(グリーントランスフォーメーション)を積極的に推進し、2025年までに市級以上のグリーン産業パーク30か所以上、グリーン工場300か所以上を建設し、一定規模(年間売上高2000万元、約3億8900万円)以上の工業企業の工業付加価値額のエネルギー消費を2020年に比べ14.5%減らす計画を立てている。

 近年、重慶市の製造企業は、次々と「ガーデン工場」を建設している。

 工場の運転エネルギー消費を最大限に抑え、企業のグリーン発展を推進するため、重慶の工業企業は多大な努力をしている。自然光を最大限に利用して電力損失を減らしたり、工場のグリーン建築改造を実施して運転エネルギー消費を削減したり、高騒音機器を適切に配置し、制振、防音、消音などの複合的な対策を取って騒音を軽減したりしている。

 生産ラインでの環境保全の実現方法は何か?重慶市の答えは、エネルギー消費の低減と生産効率の向上だ。

 冀東セメント璧山有限責任公司エグゼクティブアシスタントの韓偉(Han Wei)さんは、同社が近年、従来のセメント生産を基礎に、生産原料において石灰石の一部を炭酸カルシウムや酸化カルシウムに置き換え、二次燃焼中に石灰石から発生する二酸化炭素を削減することで、毎年800万元(約1億5600万円)以上のコスト削減を実現したと記者に語った。

 ビッグデータやスマート技術を活用し、重慶市のグリーン企業はエネルギーの精細管理を逐次実現している。

「エンジンの冷却技術を導入し、点火しない状態でも1000台以上のエンジンの関連パラメータを測定することができ、年間で600トン以上の二酸化炭素排出を削減することができる」と、重慶小康動力有限公司のプロジェクト責任者の李平(Li Ping)さんは語った。

 エネルギー資源を有効活用し、グリーンプロダクツを創出することは、省エネ高効率の重要な手段でもある。中国船舶集団海装風電(CSSC Haizhuang Windpower、中国海装)を筆頭に、多くの優れた企業が自主開発した中国国内初の深海・遠洋浮体式洋上風力発電装置「扶搖号(Fuyao)」が完成した。この装置は、1基あたり6250キロワットの容量があり、3万世帯に清潔な電力を供給することができる。

 近年、重慶市の多くの企業が、伝統産業のグリーン改造・アップグレードを同時に進め、「スマート+」、「イノベーション+」、「グリーン+」の方向性の下、グリーン工場を建設し、「グリーン含有量」の向上で「実質的な価値」の向上を促し、企業の循環型生産、産業循環型組み合わせ、産業パーク循環型改造を同時進行させている。(c)People’s Daily/AFPBB News