【4月25日 Xinhua News】中国浙江省(Zhejiang)紹興市(Shaoxing)の黄酒(醸造酒)は以前から、中国を代表する酒類の一つとして日本で高い人気を誇っている。また、2022年1月1日に地域的な包括的経済連携(RCEP)協定が発効したことに伴い、紹興黄酒は日本市場で新たなチャンスを迎えている。

 中国最大手の醸造元、中国紹興黄酒集団外貿部の董海(Dong Hai)部長は「当社の紹興黄酒ブランド、古越竜山の2022年の輸出額は600万ドル(1ドル=約134円)に上り、うち日本市場だけで400万ドルを超えた。この1年、当社の紹興黄酒の輸出は日本を中心に大きく伸び44・9%の増加を記録した」と述べた。董部長らは、悠久の歴史を持つ地元の特産品、紹興黄酒のさらなる輸出のため、5月上旬に東京で開催予定の紹興黄酒の品評会で「より多くの注文を勝ち取りたい」と意気込んでいる。

 業界関係者は、紹興黄酒が日本で人気を博しているのは、黄酒の醸造技術や文化の奥深さなどが日本の消費者の好みに合っていることのほか、RCEP協定発効後に輸出コストが急減して価格的優位性が顕著になったことも重要な原因だと分析している。

 統計によると、RCEP協定発効からの1年に、紹興市の黄酒輸出額は前年同期比25・4%増の1億1千万元(1元=約19円)となった。うち対日輸出額は52・3%増の6千万元だった。関税が年々下がるのに伴い、RCEP協定がもたらすメリットは日本における黄酒の消費市場規模をさらに拡大させるとみられる。(c)Xinhua News/AFPBB News