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【04月23日 KOREA WAVE】韓国で食べ物の中に「庶民」という修飾語をつけられる商品がある。

その代表格が焼酎とラーメンだ。

庶民食は親近感を与える一方、それだけ価格には敏感だ。先日、焼酎が「庶民酒」という理由で値上げに失敗した。

ラーメンも同じだ。原材料価格が上がっても価格に転嫁するのは難しい。業界で「公共料金より上げにくいのがラーメン価格だ」という言葉が出てくる理由だ。

これは実際の価格指標でも確認できる。ラーメンは、バス代など公共料金はもちろん、ジャージャー麺など他の外食費と比べて過去60年間の価格上昇率が格段に低い。

◇値上げ幅が小さく

1963年に国内で初めて販売された三養ラーメン1袋の価格は、10ウォンだった。当時、市内バスの基本料金は5ウォンで、その2倍だった。

60年が過ぎた現在、三養ラーメンの価格は768ウォンで、バスの基本料金1200ウォン(カード利用時)より432ウォン安い。これでも昨年末、価格を9.3%引き上げたのだ。今年下半期にバス基本料金が200~300ウォン上がることになれば、ラーメン価格の2倍になる。

ラーメンはこの間、他の品目と比べても値上げ幅が小さかった。1963年に25ウォンだったジャージャー麺は、今年2月の平均価格が6723ウォン(ソウル)と、269倍も値上がりした。1箱13ウォンだったたばこは、4500ウォンと346倍も値上がりした。

ガムや菓子などの製菓類も、もはや1000ウォン以下の製品を見つけるのは難しい。食堂の冷麺の値段が1万ウォンを超えて久しい。昨年、韓国の1人当たりの国民総所得(GNI)が3万2261ドル(ウォン基準4220万3000ウォン)で、物価上昇率を考慮すれば、ラーメンは他の品目と違ってほとんど値上げできていない。事実上「価格統制品目」だったわけだ。世界金融危機直後の2010年には、異例の値下げもあった。

(つづく)

(c)MONEYTODAY/KOREA WAVE/AFPBB News