【4月20日 AFP】ウクライナ保安局(SBU)は19日、ロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)寄りの報道機関に協力し、「偽ニュース」の拡散に加担した男を首都キーウで拘束したと発表した。

 SBUはテレグラム(Telegram)への投稿で男について「首都の社会政治状況に関する敵の偽情報拡散を支援した地元住民」で、ウクライナ国境に近いロシア西部ベルゴロド(Belgorod)州のクレムリン寄りのメディア「Bel.ru」の「フィクサー」だと説明している。

 男はロシアの「ジャーナリスト」に、ウクライナに関する捏造(ねつぞう)・歪曲された情報を提供したという。

 SBUが公開したソーシャルメディア投稿のスクリーンショットには、「ロシア軍は平和的な市民を撃っていない」とする主張や、そうした攻撃の背後にいるのは「サディスティックなウクライナ軍だ」といった非難の言葉が記されていた。

 こうした発言は、ブチャをはじめウクライナ各地での民間人殺害を否定するロシア政府の立場と一致している。

 フェイスブック(Facebook)を運営する米メタ(Meta)は今年2月、「わが社のプラットフォームにおいて、ロシア国家が統制するメディアによる表立った活動は減っているが、秘密工作の試みは急増している」と指摘している。(c)AFP