【4月19日 AFP】英政府報道官は19日、ロンドン郊外に拠点を置く中国人実業家が「警察署」を設置していたとのタイムズ(Times)紙の報道について、「非常に深刻に受け止めている」と表明した。

 タイムズ紙は、同実業家がフードデリバリー事業を展開し、秘密の警察署としても機能していたと報じた。

 また同紙はこの人物について、与党・保守党の政治活動にも積極的に参画していると伝え、ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)、テリーザ・メイ(Theresa May)両元首相らと面会している写真も掲載した。

 政府報道官はAFPに対し、「英国で秘密の『警察署』が運営されているとの報道は極めて憂慮すべきで、非常に深刻に受け止めている」と述べた。

 さらに「海外の反対派を抑圧したり、脅したり、危害を加えたりしようとして、民主主義や法の支配を脅かす外国政府の試みは容認できない」と強調した。

 英国では、人権団体が昨年に海外の中国警察署の存在を指摘して以降、内務省やロンドン警視庁が捜査に着手していた。(c)AFP