【4月19日 AFP】イタリアのジョルジャ・メローニ(Giorgia Meloni)首相の側近であるフランチェスコ・ロッロブリージダ(Francesco Lollobrigida)農業・食料・森林政策相が18日、移民による「民族の入れ替え」を警告したことをめぐり、非難の的になった。

 ロッロブリージダ氏はローマでの会合で、「民族の入れ替えという考えを受け入れてはならない。イタリアは少子化が進んでいるから他の(国の)人で補えばいいじゃないか。そういう考えは(イタリアが)進むべき道ではない」と訴えた。

 イタリアに上陸する移民は、今年これまでに約3万2700人と、昨年同期の8400人から急増している。これを受け、メローニ氏の右派連立政権は先週、6か月間の非常事態を宣言した。

 ロッロブリージダ氏はメローニ氏率いる極右政党「イタリアの同胞」の幹部で、メローニ氏の義兄でもある。

 ロッロブリージダ氏の発言を受け、野党からは批判の声が相次いだ。中道左派・民主党のエリー・シュライン(Elly Schlein)党首は「不快きわまる表現」で「白人至上主義的だ」と非難した。

 メローニ氏の右派連立政権は、反移民感情をあおっていると批判されている。(c)AFP