150万の組み合わせでカスタム生産 最新スマート自動車工場
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【4月17日 People’s Daily】現在、中国では 2100以上の高水準のデジタル・スマート工場が建設されている。そのうち209のモデル工場ではスマート化に改造後、製品の開発周期は20.7%短縮され、生産効率は34.8%向上し、不良品率は27.4%削減され、二酸化炭素(CO2)の排出量は21.2%削減された。
その代表例が、高級電気自動車(EV)を製造する「浙江極氪智能科技(ZEEKR Intelligent Technology)」のスマート工場。購入者の要望に応じて、1台ごとに仕様が異なる車両を生産している。
「この車両はデュアルモーターで赤い車体、明るい内装、通常ホイール。こちらはシングルモーターでモノトーンのボディ、シックな内装、21インチの低抗力ホイール仕様です」
趙春林(Zhao Chunlin)副総裁はそう説明する。同社のブランド「極氪001」はホイールだけでも20以上の種類があり、車体の組み合わせは150万種類に達する。複雑な組み合わせで問題が起きないよう、人工知能(AI)視覚技術に基づく検査システムで車体に異常がないか確認している。
カスタム生産を効率的かつ大規模に実現したことは、この工場の特徴の一つにすぎない。工場の溶接工程では、作業員の姿はほとんど見あたらない。従来の溶接現場とは異なり、強い金属臭はなく、溶接のスパッタ(飛散粒)もほとんどない。703台の全自動溶接ロボットと約200台の自動走行搬送ロボットが稼働し、溶接自動化率は100%に達している。
ミニバン「極氪009」は4800以上の溶接部があるが、1か所ごとの溶接に1秒ほどしかかからない。溶接ロボットはミリ秒単位で制御され、電流と電圧に関する正確なデータに基づき稼働しており、品質を確保している。
趙氏は「AIプラットフォームの探求やデジタル化とインテリジェンスを強化し、スマート工場をさらに進化させていく」と話している。(c)People’s Daily/AFPBB News