【5月28日 AFP】ファッション産業の温室効果ガス排出量は、世界全体の2%以上を占めると推定されている。業界での明確な対策が採られない限り、その排出量は今後、増加の一途をたどることになる。

 以下、ファッションが地球環境に与える影響と、その問題に対して消費者ができることを数字と共に書き出してみる。

■「7~10」

 英エレン・マッカーサー財団(Ellen MacArthur Foundation)によると、廃棄処分されるまでの衣類の着用回数は、平均で7~10回。

■「5」

 シンクタンク「ホット・オア・クール・インスティチュート(Hot or Cool Institute)」によると、国連(UN)が定めた世界の気温上昇を産業革命前と比べて1.5度以内にとどめる目標を達成するには、年間の衣類の購入数を最大5点に抑える必要がある。

■「約30%」

 ホット・オア・クール・インスティチュートによると、寄付された衣類のうち約30%は、最終的に外国のごみ埋め立て地や焼却炉に送られる。また、これら衣類が市場に出回った場合には、現地小売業者の取引を阻害する要因となる。

■「1秒」

 エレン・マッカーサー財団によると、毎秒トラック1台分の衣類が焼却されるか、埋め立てで処理されている。

■「1000億」

 NGO「クリーン・クローズ・キャンペーン(Clean Clothes Campaign)」によると、1年間に生産される衣類の数は1000億点。

■「1%」

 国連環境計画(UNEP)によると、衣類が新たな衣類の素材として再利用される割合は1%未満。

 古着を新しい衣類に再生利用できると主張するファストファッション企業は多いが、大半の古着生地は店頭に並べる品質水準に至っていないのが現状だ。

■「30度」

 衣類を長持ちさせるために推奨される洗濯水の温度は30度。

■「20/20/20」

 ホット・オア・クール・インスティチュートによると、世界人口の最も裕福な20%のファッション消費による温室効果ガス排出量は、最も貧しい20%の20倍高い。