チベットの基層医療衛生サービスレベルは継続的に向上
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【4月14日 People’s Daily】中国チベット自治区(Tibet Autonomous Region)山南市(Shannan)ルンツェ県(Lhünzê)玉麦郷(Yumai)診療所は、2階建ての小さな建物であり、検査科、内科、予防科などが設置され、常用医薬品は全て揃っている。診療所には、総合診療医や看護師を含む7人の専門医療スタッフが配備されている。
玉麦郷診療所の邱建亮(Qiu Jianliang)所長は、ここで10年間勤務している。「以前は、胸の痛みを訴える患者に対し、診療所は正確な病因を判断できなかった。今では、心電図検査装置を導入し、医師の初期診断を支援し、重症患者の診療に影響を与えずに済むようにしている」。邱所長は、診療所では、超音波検査、血液検査、尿検査などが可能で、昏睡状態やショック状態などの緊急事態には、除細動器、モニターなどの医療補助器具もあると述べた。
医療衛生と交通環境の改善に伴い、玉麦郷では、基本的に、軽い病気は郷外に出なくても済み、重病の場合も迅速に診断し、転院搬送ができるようになっている。邱所長は、「以前は、玉麦郷は半年間山道の通行不能状態にあるため、重症患者を助けるのに不便だったが、今は救急車で直ちに県、市の病院に搬送することができる」と語った。
玉麦郷の医療環境の改善は、チベットの郷鎮診療所の発展の一例だ。チベットは、各級の都市農村医療サービスネットワークを構築し、基礎医療、疾病の予防管理、母子保健、救急医療、巡回診療システムを不断に改善している。現在、チベットでは、平均して各郷鎮診療所に専門医や医師助手3.4人が配置され、「ほとんどの軽い病気が郷外に出なくても済む」という目標をほぼ達成し、全行政村が医務室のカバー範囲に入っている。
チベット自治区衛生健康委員会のケルサン・ユドン主任は、「私たちは現在、徐々に地方医師チームを安定化させ、質の高い末端医師チームを育成し、チベットの基層医療衛生サービスレベルを全面的に向上させ、農牧地域の人々に安全、便利、効果的かつ手頃な価格での基本医療サービスと公共保健サービスの提供を目指している」と語った。
「次に、チベットでは、医薬衛生体制改革を重点的に推進し、優良な医療資源の拡充・村への普及、バランスある配置を促進し、基層医療衛生サービスや公共衛生サービスの能力向上、「一老一小(60歳以上の男性、50歳以上の女性と16歳未満の児童)」と母子の健康サービスをやり遂げる。さらに、チベット医学の伝承と革新発展を続け、医療衛生人材チームを強化し、医療衛生事業の高品質な発展を促進することに力を入れる計画だ」と、ケルサン・ユドン主任は述べた。(c)People’s Daily/AFPBB News