【4月10日 AFP】フランス・パリでの展覧会に特別貸与される古代エジプト王(ファラオ)ラムセス2世(Ramses II)のひつぎが公開された。同展覧会は、エジプト国外でラムセス2世のひつぎを見られる貴重な機会となる。

 このラムセス2世展は米国やオーストラリアも巡回するが、ひつぎが展示されるのはフランス展のみ。ラムセス2世のミイラが1976年にパリで展示された際に、仏科学者らがミイラの保存処置を施したことに感謝の意を込め、特別に貸し出された。

 現在のエジプトの法律では王族のミイラを国外に持ち出すことを禁じているため、ミイラ自体はエジプトに残されている。

 展示されているスギ製のひつぎは、ラムセス2世の遺体が最初に納められたひつぎとは別の物となる。

 ひつぎの側面には、ルクソール(Luxor)の王家の谷(Valley of the Kings)にあった墓が盗掘に遭ったため、紀元前1070年以降、3回遺体を動かした時の詳細が記されている。

 最後の墓は約3000年後の1881年に発見された。

 パリの展覧会には、ラムセス2世の時代の彫像や仮面、宝飾品など180点以上が展示される。会期は9月6日まで。

 映像は4月3、8日撮影。(c)AFP/Alexandra DEL PERAL