【4月10日 CNS】中国の裁判所は、美容医療のトラブル続出を受け、正規の資格を持つ美容医療機関を選択するよう注意喚起を出した。

 北京市の順義地裁は3月15日に記者会見を開き、第三民事法廷の王暁磊(Wang Xiaolei)主任裁判官が近年の民事事件のデータを発表。同地裁が受理した美容医療関連の訴訟件数は年々増加しており、2022年には前年比166.7%増だった。訴訟の種類は、医療サービス契約に関する紛争、医療過誤による損害賠償請求などだという。二重まぶた手術、鼻形成術、フェースリフト、口唇増大などの顔面整形関連が66.7%を占めた。

 2021年11月、王麗(Wang Li)さん(仮名)は美容医療クリニックで「しわ除去、涙袋形成、シルエットリフト」を実施し、陳(Chen)医師に1万980元(約20万9565円)の費用を支払った。手術後、王麗さんの顔は大きく腫れ、肌には凹凸が残り、激しい痛みを感じた。

 陳氏は「これらの症状は術後の反応であり、経過観察を続けるしかない」と答えた。同年12月1日、王麗さんは陳氏に「症状が改善しないから、さらに治療を受けたい」と伝えた。12月10日、陳氏は王麗さんに4000元(約7万7095円)を返還し、その後、双方は補償額について繰り返し交渉したが折り合わなかった。その後、王麗さんは監督部門の北京市順義区(Shunyi)の衛生委員会に「美容医療が違法状態で行われている」と報告した。

 2022年2月16日、順義区衛生委員会はこのクリニックが必要な許認可を受けていなかったとして、行政処罰を決定した。これを受け、王麗さんは料金の払い戻しとその3倍の賠償額を求めてクリニックを提訴。裁判所は、医師免許を持っていなかった陳氏の行為を詐欺行為と認定し、王さん料金の払い戻しと3倍の賠償を支払うよう命じた。

 別のケースでは、王華(Wang Hua)さん(仮名)が中国のメッセージアプリ「微信(ウィーチャット、WeChat)」を介して美容医療の予約を取ったが、実際に出てきた担当者は予約内容とは異なり、医師資格を持たない晋(Jin)氏であることに気付いた。王華さんは順義区に苦情を申し立て、クリニックは行政処分が下された。王華さんはさらにクリニックを訴え、裁判所はクリニックにサービス料金の払い戻しと3倍の賠償金を支払うよう命じた。(c)CNS/JCM/AFPBB News