【4月7日 AFP】男子ゴルフの新ツアー、LIVゴルフリーグ(LIV Golf League)に許可なく参戦したとして、DPワールドツアー(DP World Tour、欧州ツアー)から処分を科された選手が欧州ツアーを相手取って訴えを起こしていた問題で、英国の仲裁機関が6日、同ツアーを支持する判断を下した。

 この問題では、英ロンドンで昨年のLIVゴルフ開幕戦に出場したイングランドのイアン・ポールター(Ian Poulter)やリー・ウェストウッド(Lee Westwood)ら12選手が、欧州ツアーから科された3大会の出場停止処分と罰金10万ポンド(約1640万円)を不服として、処分の取り消しを求めていた。

 仲裁機関は、許可が認められないままLIVゴルフ大会に出場したことは、欧州ツアーが定める行動規範への「重大な違反」に当たると判断したと発表。選手の訴えを退け、罰金10万ポンドの支払いを命じた。

 今回の判断に対して選手側が上訴したり、欧州ツアーの会員資格を放棄したりするかは不明。仮に欧州ツアーの会員資格を放棄した場合は、米国選抜と欧州選抜の対抗戦ライダーカップ(Ryder Cup)にも今後出場できなくなる。

 欧州ツアーのキース・ペリー(Keith Pelley)最高経営責任者(CEO)は、独自のルールや規則を適用するツアーの権利を支持する判断だと歓迎。欧州ツアー側は該当選手のツアー出場を禁止しておらず、今後の処分などは事案ごとの判断になると強調した。

 一方、米ツアー(US PGA Tour)はLIVゴルフに参戦した選手を資格停止にしており、2024年に裁判を控えているが、メジャー大会は出場資格のあるLIV勢の参加を認めている。6日に始まったマスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2023)には、計18人のLIV勢が参加している。(c)AFP/John WEAVER