【4月6日 Xinhua News】中国の科学者はこのほど、農作物中の主要耐アルカリ遺伝子「AT1」を発見し、その作用の仕組みを解明したと発表した。実際の栽培環境での栽培試験を通じ、この遺伝子を利用することで、コーリャンやイネ、小麦、トウモロコシ、アワなどの作物について、アルカリ土壌での収穫量を顕著に高められることが明らかになった。

 研究は、中国科学院遺伝・発育生物学研究所の謝旗(Xie Qi)研究員、中国農業大学の于菲菲(Yu Feifei)教授、華中農業大学の欧陽亦聃(Ouyang Yidan)教授らをはじめとする科学研究チームが複数の協力機関と共同で行った。研究成果は3月24日、国際学術誌「サイエンス」と中国の科学誌「ナショナル・サイエンス・レビュー(NSR)」に掲載された。

 謝研究員は「世界にはアルカリ土壌が数億ヘクタール存在する。優良な耐アルカリ作物品種の育成・普及はアルカリ土壌の収穫力向上につながり、世界の食糧安全保障に重要な意義を持つ」とし、作物の耐塩性研究では世界に多くの成果や進展があるが、耐アルカリ性のメカニズムについてはほとんど知られていないと指摘した。(c)Xinhua News/AFPBB News