ロシア、家族の要請あればウクライナの子ども引き渡す用意
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【4月5日 AFP】ロシアのマリア・リボワ・ベロワ(Maria Lvova-Belova)大統領全権代表(子どもの権利担当)は4日、家族の要請があればウクライナの子どもを引き渡す用意があると表明した。同氏にはウクライナから子どもを強制移送したとして、国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出されている。
ウクライナ政府は、侵攻開始からこれまでに1万6000人以上の子どもが「連れ去られている」とロシアを非難している。
一方、ロシアは戦闘地域から子どもを「保護している」とし、家族と再会できるよう手続きを進めていると主張している。
リボワ・ベロワ氏は記者会見で、侵攻開始後に国外に移送された子どもについて「ウクライナ当局のいかなる代表からも」連絡はないと指摘した。また、子どもを捜している親に対し、「私にメールを書いてほしい。あなたの子どもを見つけるために」と訴えた。
リボワ・ベロワ氏の事務所が同日公表した報告書は、先月29日以降、9家族の子ども16人がウクライナの親族らと再会したとしている。しかし、リボワ・ベロワ氏はロシアに連れ去られたウクライナの子ども全員のリストは公表を拒んでいる。
同報告書によると、ウクライナの孤児380人がロシアの里親に引き渡された。この中には、昨年ロシアの占領下となった港湾都市マリウポリ(Mariupol)で置き去りにされた子ども22人が含まれているという。
リボワ・ベロワ氏は、養子になった子どもはウクライナ国籍を維持するとともに、ロシア国籍も与えられたと話した。
ある10代の少年は、マリウポリからロシアに向かう途中、ウクライナに戻ろうとしたためベラルーシの国境で止められたという。これについてリボワ・ベロワ氏は「操作と脅迫によりウクライナの領土におびき寄せられた」と主張した。
AFPはこの話について裏付けを取れていない。(c)AFP