「スイッチ」コントローラーの不具合、無償修理へ 任天堂と欧州委が合意
このニュースをシェア
【4月5日 AFP】欧州連合(EU)欧州委員会(European Commission)と任天堂(Nintendo)は4日、家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ(Nintendo Switch)」のコントローラーの不具合をめぐり、欧州のユーザーを対象に保証期間外でも無償修理に応じることで合意したと発表した。
スイッチのコントローラーをめぐっては、非操作時にキャラクターが勝手に動く不具合が指摘されており、「ジョイコンドリフト」と呼ばれている。
欧州消費者機構(BEUC)はこの問題を欧州委に提起。欧州委はこれを受け、「コントローラーが制御不能になる技術的問題が頻発している」として、任天堂に対応を求めていた。
BEUCは、ユーザーからの報告に基づけば、コントローラー10台中9台近くが「使い始めて2年以内に動作不良を起こした」と指摘。BEUCを構成する各国の消費者団体には、2021年1月までに2万5000件近くの苦情が寄せられたとしている。
任天堂はテクニカルサポートのサイトで、EU加盟国およびスイス、英国のユーザーを対象に、不具合が生じたコントローラーを当面、「無償で」修理すると発表。消耗が原因でも、2年間のメーカー保証期間外でも対応するとしている。
EUは、電子機器の商品寿命を意図的に短くする「計画的陳腐化」の抑制を通じ、廃棄物の削減につなげる方針。欧州委は先月、消費者に「修理する権利」を認め、メーカーに対し、保証期間外の自社製品がより簡単かつ安価に修理できるようにすることを義務付ける法案を採択した。(c)AFP