【4月4日 CGTN Japanese】最近になり、ある電子商取引プラットフォーム上のネットショップで人工衛星3モデルが一般向けに売り出されました。価格は200万元(約3900万円)から3000万元(約5億8000万円)までです。価格を明示して公開されたチャンネルを通して衛星を販売することは、目新しいことです。

 衛星は特殊な商品であり、買い手と衛星サービス事業者は衛星の購入が決まってから具体的な要求を確認し合い、契約の詳細が決定してから打ち上げが手配されます。すべてが順調に進めば、早ければ半年後に衛星が打ち上げられ、軌道に投入されて稼働を開始します。

 3月31日夜には、「1 U立方星」という種類の衛星が100万元前後の割引価格で発売されました。この商品はすでに在庫がなくなり、ネットショップから削除されました。「1 U立方星」は大きさが10立方センチの、国際共通基準に合致する低コストの微小衛星で、衛星ネットワークに組み入れて海洋や大気環境、船舶、宇宙飛行機などのモニタリングに使うことができます。同種の衛星は世界において、大学や科学研究機構による宇宙科学研究や教育目的で広く利用されています。

 衛星開発分野の関係者は、ネット通販で衛星製品を販売する目的は販売だけではなく、科学の普及とユーザーの開拓をより重視しているのだろうとの見方を示しました。中国の衛星製造と打ち上げ市場は技術のイノベーションとビジネスモデルの刷新に伴い、より多くの分野との協業のチャンスを得て、さらに広がっていくと期待されています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News