【4月4日 Xinhua News】中国の王文濤(Wang Wentao)商務部長とシンガポールのガン・キムヨン貿易産業相は1日、両国の自由貿易協定(FTA)改定交渉の妥結を宣言する覚書に署名し、交渉の実質的妥結を確認した。双方は今後、文書の法的審査や翻訳などの作業に入り、国内手続きを経て、協定の早期調印を目指す。

 中国は今回の協定で、ネガティブリスト方式によるサービス・投資分野の開放を始めて承諾する。双方は現協定を踏まえ、サービス貿易・投資開放の承諾レベルを一段と引き上げ、電気通信に関する章節を新設する。内国民待遇や市場参入、透明性、デジタル経済などハイレベルの貿易ルールも取り入れる。サービス貿易と投資分野の開放措置は撤回せず、協定の方式で互いに「開放の扉をますます大きくする」ことも取り決めた。同協定は中国が高い基準の国際貿易ルールに合わせて対外開放を拡大する重要な措置、実際の行動であり、中国とシンガポールの経済・貿易協力が新たな段階に進むよう力強く後押しする。

 中国とシンガポールがFTAに調印したのは2008年。最初の改定は18年で、貿易円滑化や原産地規則、経済技術協力、電子商取引(EC)などの分野でルール水準を引き上げた。今回の改定交渉は20年12月に始まり、ネガティブリスト方式に基づくサービス貿易と投資の一層の自由化について協議を進めていた。(c)Xinhua News/AFPBB News