【3月29日 AFP】インド西部プネ(Pune)で29日、アフリカ31か国の軍幹部や政府関係者を集め、国産のヘリやドローン、砲弾などが披露された。世界最大の武器輸入国であるインドは、武器輸出大国を目指している。

 インドはこれまで、中国との国境係争地での緊張激化を受け、ロシアなどへの輸入依存を軽減するために、国内の防衛産業に多額の資金を投じてきた。

 また、国産兵器の販売強化を推進し、特に高額な欧米製の装備を調達できない比較的貧しい国に照準を定めてきた。

 今回の催しにはエチオピアやエジプト、ケニア、モロッコ、ナイジェリア、ルワンダ、南アフリカなどの代表が参加。ヘリや砲弾のほか、装甲車や爆弾処理ロボット、軍用銃、ミサイルなどが紹介された。

 催しに続いて、アフリカの23か国が参加するインド軍との合同軍事演習が9日間の日程で始まった。

 インドは2月、これまでで最大のヘリコプター製造工場の操業を開始。その数か月前には、初の国産空母を公開し、同じく初の国産潜水艦から弾道ミサイルの発射実験を行っている。

 匿名を条件に取材に応じた当局者は、アフリカ諸国はエジプトやエチオピア、モザンビーク、モーリシャスが主な武器購入国で、輸出量は全体の20%以下にとどまっていると述べた。

 防衛企業でつくる事業者団体トップはAFPの取材に、アフリカ向けの販売促進活動では、装甲車やレーダー、通信機器など「防衛」目的の装備が重視されていると話した。(c)AFP