【3月28日 AFP】ローマ教皇庁(バチカン)は27日、ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇(Pope Francis)が2020年の新型コロナウイルス禍に述べた信仰と希望のメッセージを宇宙に送ると発表した。

 ローマ教皇の言葉は20年3月27日、新型コロナの脅威に直面し「恐怖と喪失」を感じる信者らに向け、信仰を持つようにと語ったもの。

 このメッセージを幅2ミリ未満の「ナノブック」に変換し、米宇宙開発企業スペースX(SpaceX)のロケット「ファルコン9(Falcon 9)」に搭載し、6月10日に米カリフォルニア州バンデンバーグ宇宙軍基地(Vandenberg Space Force Base)から打ち上げる。ファルコン9は、高度約525キロの軌道を周回する。

「Spei Satelles(ラテン語で希望の衛星の意)」と名付けられたプロジェクトは、イタリア宇宙機関(ASI)が複数の国内機関と協力して実施する。プロジェクトの費用や資金源は明らかにされていない。

 ASIのジョルジオ・サコッチャ(Giorgio Saccoccia)総裁は、バチカンから「教皇の希望の言葉が地上の国境を越え、宇宙から問題を抱えた地球の可能な限り多くの人に届くような解決策」について尋ねられたと語った。(c)AFP