【3月28日 Xinhua News】中国の高齢者向けサービス業は、10年近くの市場形成期を経て急成長を迎えている。上海市でこのほど開かれた第6回中国養老業界陸家嘴サミットでは、高齢者向けサービス市場規模が第14次5カ年規画(2021~25年)末に12兆元(1元=約19円)を超え、消費をけん引し、市民生活を質的に向上させる重要な原動力になるとの見方が示された。

 広東省(Guangdong)の不動産開発企業、越秀地産傘下の越秀康養戦略投資センターによると、中国の高齢者向けサービス業は市場普及率が低く、大きな潜在力を持つ。全国高齢者介護サービスの22年の市場規模約9兆元だが、25年には12兆元余りになると見込まれ、高齢者用品市場は5兆元、高齢者介護施設・設備建設市場は2兆2千億元、高齢者ケアサービス市場は1兆元に達すると見られる。

 高齢者向けサービスの研究機関によると、15年に10社足らずだった高齢者向けサービス関連上場企業は22年に100社近くとなった。大型の合併統合はこの7年で20件余りあり、市場の活気が徐々に高まっている。九如城集団、中国光大集団、泰康保険集団の3社はいずれも高齢者用ベッドを2万床以上所有しており、業界リーディング企業へと成長しつつある。

 中国老年学・老年医学学会の劉維林(Liu Weilin)会長は、中国の高齢者向けサービス産業はまだスタート段階にあり、国有企業や民間企業、外資企業を含む社会組織が産業発展の主体となりつつあると指摘。中国式高齢者向けサービス産業発展の特徴を深く研究、理解するとともに、標準化、専門化、規模化、ブランド化に力を注ぐ必要があると語った。(c)Xinhua News/AFPBB News