【3月28日 Xinhua News】トヨタ自動車は24日、中国自動車メーカーの海馬汽車と戦略協力協定を結んだ。トヨタの上田達郎中国本部本部長と海馬の景柱(けい・ちゅう)董事長が海南省海口市で協定に調印した。燃料電池車(FCV)の研究と商業化で幅広く協力し、FCV乗用車を急速に普及させる。トヨタがFCV乗用車で中国メーカーと協業するのは初めてとなる。

 上田氏は、海南自由貿易港の良好な発展環境の下、新エネルギーインフラ建設やモビリティー分野で海南省との交流・協力を模索していきたいと表明。同省の「クリーンエネルギーアイランド」建設を引き続きサポートしていく考えを示した。

 トヨタと海馬は、海南島全域を巨大な試験場と見なし、海馬の第3世代FCVにトヨタの燃料電池システムを搭載して実車適合開発を進める。トヨタはFCV乗用車、第2世代「MIRAI」のシステムを投入する。海馬が開発した水素供給システムとモビリティーネットワークを利用したテストも実施し、2024年の小規模実証運用、25年の規模拡大を目指す。

 上田氏は、双方が強みを発揮することで優れた燃料電池製品を開発し、海南さらには全国の市場へ普及させると述べた。

 協定最初の成果として両社が開発するFCV「7X-H」は、すでに工学的設計を終えており、4月末に最初の試作車が完成する。年末から小規模実証運用に向けた車両の投入を開始し、島内幹線道路でのFCV運用体制も整備する。(c)Xinhua News/AFPBB News