【3月26日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は25日、同盟国ベラルーシに戦術核兵器を配備することで合意したと明らかにした。欧州連合(EU)に接する国に戦術核を展開する形になる。

 プーチン氏はこれまでも、ロシアが脅威にさらされた場合には核兵器の使用もあり得ると示唆する警告を発しており、東西冷戦(Cold War)期をほうふつとさせる新たな緊張が高まっている。

 
 ベラルーシへの戦術核配備についてプーチン氏は、「異例なことではない」と主張した。「米国は何十年も前から同様のことをしてきた。長年にわたり、戦術核兵器を同盟国の領土に配備してきた」と指摘。ベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ(Alexander Lukashenko)大統領と協議し、「追随することで合意した」と述べた。

 さらに、ベラルーシには戦術ミサイル発射システム「イスカンデル(Iskander)」を既に配備しているとした。7月1日までには、戦術核兵器の保管施設が完成する見通しという。

 プーチン氏はまた、英国によるウクライナへの劣化ウラン弾供与表明を受け、同国が西側諸国から劣化ウラン弾を受領するなら、ロシアも同様の配備をするとも語った。(c)AFP