「サマーキャンプ」でクリミアに…ウクライナの子ども、家族と再会
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■脅迫も
セーブ・ウクライナに協力している弁護士のミロスラワ・ハルチェンコ(Myroslava Kharchenko)さんは、子どもたちをキャンプに行かせるよう保護者が圧力をかけられたケースもあったと話した。
ロシア当局は「考える時間は1時間ある」「その前にウクライナ軍が来たら、子どもたちを殴り、レイプする米国の傭兵(ようへい)を連れてくるだろう」と言って、保護者らを脅したという。
保護者らはこれまで、子どもたちを引き取るには道中危険なクリミアに自ら行かなければならなかった。
セーブ・ウクライナは今回初めて、子どもを迎えに行けない保護者らの代理人として、連れ帰って来た。バスをチャーターし、ポーランドとベラルーシ経由でロシア入りし、クリミアで子どもたちを乗せた。
AFPが取材した子どもの話から、一定の政治的洗脳がされたことが分かった。
15歳のタイシャさんは「(ロシア)国歌を歌わなければ、反省文を書かされた。正月にはプーチンの演説を見せられた」と語った。
ザポロジチェンコさんの娘、ヤナさん(11)は「普通のキャンプと一緒だった」と話した。しかし、モスクワから視察が来た際には「歌ったり踊ったりするよう求められた」という。
イネサ・ベルトシさん(43)は、長期間離れている間に息子から子どもらしさが減ったと話した。息子はベルトシさんを真っすぐ見ながら「何があったか話したくない。お母さんが夜眠れなくなっちゃう」と言った。
ハルチェンコさんによると、子どもたちには全員、精神的支援が提供される。(c)AFP/Daria ANDRIIEVSKA