【3月24日 AFP】ワールドアスレティックス(World Athletics、世界陸連)は23日、国家ぐるみのドーピング違反をめぐるロシア陸上競技連盟(RUSAF)への資格停止処分を解除した。ウクライナ侵攻が続いていることから、選手の出場禁止処分は継続する。

 RUSAFは世界反ドーピング機関(WADA)の報告書で「根深いドーピング文化」を指摘され、2015年に資格停止処分を受けた。資格回復を果たすには、不正を一切容認しない文化や効果的な反ドーピング構造の確立など、厳しい条件を満たす必要があった。

 世界陸連で反ドーピング問題の作業部会を率いるルネ・アンデルセン(Rune Andersen)氏は、「理事会は、資格回復の要件を全て満たした後でRUSAFを復帰させるという作業部会の提案を承認した。要件を全て満たしたことは独立監査役が確認済みだ」と説明した。

 ただし、2022年2月のウクライナ侵攻以降、ロシアとベラルーシの陸上選手は競技への参加を中立の立場を含め「当面の間」禁止されており、今回の処分解除が即時に影響を及ぼすことはない。

 また、RUSAFは反ドーピング改革の維持と効果的な運営の継続のため、今後も35の「特別な条件」を順守していくことが求められる。(c)AFP/ Luke PHILLIPS