【3月23日 AFP】日本の研究チームがこのほど、繊細なガラス細工のような花が咲くラン科植物「ネジバナ」の新種を発見した。研究論文が17日、「ジャーナル・オブ・プラネット・リサーチ(Journal of Planet Research)」に掲載された。

 新種の和名は、最も多く見つかった八丈島の名を冠し、「ハチジョウネジバナ」と命名された。その存在を突き止めるのに10年近くかかったという。

 神戸大学(Kobe University)の末次健司(Kenji Suetsugu)教授は23日、AFPの取材に応じ、公園や庭、ベランダの鉢など日常触れる環境に見られるネジバナが新種だったのは驚きだったと語った。

 末次教授によると、標本の中には植木鉢や庭から採取された個体も含まれている。岐阜県の高校から提供されたものもある。

 同大は発表で、「その面白い見た目とガラス細工のような可憐な花から、古くから人々に愛されてきました」と説明している。

 ネジバナは花がらせん状にねじれてつくことから名付けられ、万葉集にも詠まれている。(c)AFP