中国で14歳の中学生が監督を務めた映画が話題
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【3月25日 CGTN Japanese】中国北西部にある寧夏回族自治区(Ningxia Hui Autonomous Region)銀川市(Yinchuan)の小孔明学校に通う中学3年生、陳礼辰さん(14)がこのほど、思春期の少年の心理と視点を基に、脚本、監督まで務めた「短・見」という映画を製作、完成させました。プロに近い映画の製作水準やストーリーを通じて人々を深く啓発している点が、業界関係者の注目を集めています。
映画「短・見」(「短見」という言葉は中国語で「自殺」を意味する)は、生活の中でしばしば挫折し、何度も自殺を試みる主人公が、死を望んだ15回目、レールに身を横たえた時、列車が運休していたため、そのままそこで夢を見るというストーリーです。夢の中で主人公は占い師や慈善家など善意を持つ人々と出会います。彼らは主人公が本当は切に生き返ることを望んでいることを知り、彼らの命と引き換えに主人公が生き返る手助けをしようと懸命に奔走します。そうして主人公は夢の世界でようやく自分が死ぬことではなく生きることを望んでいるという気持ちを確認し、明るく自信にあふれた若者に成長します。
「短・見」は、青少年の成長過程におけるメンタルヘルスの問題と、それとどのように正しく向き合うべきかを提起しています。この映画はやや奇妙な芸術的手法で、今や深刻な社会問題となった青少年のメンタルヘルスに明確な答えを出しました。それは、青少年はまだ未熟かもしれないが、未来に対してきちんと夢を持っており、彼らが悩み、迷う時に必要とするのは、決して簡単な、あるいは乱暴な干渉ではなく、思いやりと愛情だということです。
この映画は5月25日の中国のメンタルヘルスデーに公開される予定です。このほか、陳礼辰さんは2022年11月にすでに13万字の小説「異常」を書き上げ、間もなく出版されるということです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News