中国の物理教師 40年で400万字の手書き講義ノートを作成
このニュースをシェア
【3月26日 CGTN Japanese】中国中部にある湖北省で高校の物理教師を務める程啓明さんは、40年間にわたって手書きの講義ノートを作成し続けています。現在までに作成した講義ノートは100冊以上で、累計400万字に達しており、「生きた物理の講義ノート博物館」と称されています。程さんは優秀な仕事ぶりで評価され、特級教師の称号も得ています。
程啓明さんは1982年に華中師範大学(湖北省・武漢)の物理学科を卒業して、湖北省蘄春県で教職に就きました。2001年に武漢東湖中学(高校)に転任して現在に至ります。程さんはほとんどの勤務日に、学校に早く着いて講義ノートを整理してまとめます。程さんの執務室には年代順に並べられた手書きの講義ノートは2つのダンボール箱にぎっしり詰まっています。
「物理を学ぶには図形が欠かせない」が程さんの信念です。その手書きの講義ノートをめくってみると、ほとんどのページに丹念にデザインされた図形が書き込まれています。講義ノート以外にも、手製の練習問題集も多く作成しました。1冊あたりの厚さは約5センチです。程さんは、「日ごろから、生徒と一緒に物理の問題を解くのが好きだ。解く量が生徒の2、3倍以上になるように頑張っている。生徒の学力は年々向上しているので、教師が知識を追加せねば学生に問い詰められて、返答に窮するかもしれない。私の目標は、決して学生の質問に当惑しない教師であることだ」と説明してくれました。
この学校では多くの若い教師がベテランの程啓明さんを師と仰いでおり、程さんの講義ノートを手本にしています。程さんの教え子のうち、100人以上が教師になり、うち30人が物理教師になったとのことです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News