【3月22日 AFP】元女子テニスの大選手マルチナ・ナブラチロワ(Martina Navratilova)氏(66)が21日、「次のクリスマスを迎えられないかもしれない」と心配した二つのがんが治癒したことを明かした。

 息の長い現役キャリアで四大大会(グランドスラム)通算18勝を挙げ、世界ランキング1位にも輝いたナブラチロワ氏は、1月に咽頭がんと乳がんの診断を受けたことを告白していた。

 しかし21日に放送された英テレビチャンネル「トークTV(TalkTV)」の番組で、同氏はこれから放射線治療を受けるものの、その後は「大丈夫」になるとコメント。「医師たちの知る限り、私はがんから解放された」と述べた。

 ダブルスを含めるとグランドスラム59勝を挙げているナブラチロワ氏は、診断を伝えられたときは最悪の事態も想像したと認め、「3日間はすっかりパニックに陥ったし、次のクリスマスを迎えられないかもしれないと考えた」と明かした。

 ナブラチロワ氏は、2010年にも初期段階の乳がんから回復している。今回は首のリンパ節のしこりに気づいた後、病院を受診し、検査の結果がんだと分かった。しかし医師からは、自身の咽頭がんは「極めて治療しやすい」もので、「95パーセント」の見込みで完全回復すると言われたという。

 また本人は、現役時代にコートで見せた闘争心が、がんとの闘いでも精神的な支えになったと信じており、「テニス選手は試合モードに入る必要があるし、その部分でチャンピオンになった経験はとても役に立つ」と話した。

「そういう選手は、マッチポイントが終わるまで諦めないメンタリティーを間違いなく持っている」 (c)AFP