【3月21日 AFP】ロシア産濃縮ウランを積んだ貨物船が20日、フランス北部ダンケルク(Dunkirk)に到着した。国際環境NGOグリーンピース(Greenpeace)は、ウクライナ侵攻が続く中でのロシアからのウラン輸入は「恥ずべき」だと非難した。

 グリーンピースによると、ロシア・サンクトペテルブルク(St Petersburg)を出航した貨物船から「ロシア産濃縮ウランが入ったシリンダー25本」が陸揚げされた。フランスにロシア産ウランが到着したのはウクライナ侵攻開始以降で7回目となる。

 AFP記者も同日午前、貨物船からウラン入り容器が降ろされるのを確認した。

 グリーンピースは、ロシア産ウランの輸入はフランスの原子力産業がロシアに依存していることを浮き彫りにしていると指摘した。原子力燃料は、対ロシア制裁の禁輸品に含まれていない。

 グリーンピースのポリーヌ・ボワイエ(Pauline Boyer)氏は「フランスの原子力産業がロシア国営原子力大手ロスアトム(Rosatom)と取引を続けていることが示された」とし、「戦時下にロシアと原子力関連貿易を継続するのは恥ずべきことだ」と非難した。(c)AFP