【3月21日 AFP】世界各国を「幸福度」で順位付けした国連(UN)の「世界幸福度報告書(World Happiness Report)」の最新版が20日公表され、フィンランドが6年連続で1位となった。一方、ウクライナでは「博愛行為」が広がっていることが示された。

 2位デンマーク、3位アイスランドなど、北欧諸国が上位を占めた。

 フランスはトップ20か国の圏外となった。一方、リトアニアがトップ20入りしたほか、2017年に66位だったエストニアが31位に順位を上げるなど、バルト諸国の躍進が目立った。

 ウクライナは、ロシアの侵攻下にもかかわらず、前年の98位から92位に上昇した。

 報告書をまとめたジャンエマニュエル・ドゥネーベ(Jan-Emmanuel De Neve)教授は、昨年の侵攻開始以降、「ウクライナにおける同胞意識の高まりが顕著だ」と指摘。見知らぬ人を助けたり、寄付をしたりするなどの「博愛行為がウクライナで急拡大」したと語った。対照的に、「ロシアでは(博愛行為は)減退した」としている。

 アフガニスタンは2020年以降、連続最下位に甘んじている。2021年の米軍撤退に伴うイスラム主義組織タリバン(Taliban)の政権復帰により、人道危機が強まっている。

 報告書は2012年から公表されている。1人当たり国内総生産(GDP)や健康寿命、社会的支援、選択の自由度など6項目について、自身の幸福度を0から10までの段階で国民に評価してもらい、過去3年間の平均値を基に算定している。(c)AFP