【3月20日 AFP】中国の習近平(Xi Jinping)国家主席は20日、3日間の日程でロシアを国賓として訪れ、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領と会談する。習氏の訪ロは約4年ぶり。

 ユーリー・ウシャコフ(Yuri Ushakov)大統領府補佐官によれば、習氏とプーチン氏は同日に1対1で「非公式」の首脳会談と夕食会を予定。21日にも協議を行う。

 ロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)は、両首脳は「包括的パートナーシップおよび戦略的関係の強化に関する」協定と、2030年までの経済協力に関する共同宣言に署名するとしている。

 西側諸国の間では、習氏がロシア、ウクライナ両国の和平交渉を後押しするか注目されている。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)は、習氏がウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領とも、紛争開始以降初の電話会談を予定している可能性があると報じている。

 サウジアラビア、イラン両国の外交関係を修復させて国際社会を驚かせた中国は、仲介役としての存在感をアピールしようとしており、今回の訪ロは「平和のため」と主張している。

 ただ専門家の間では、中国はロシアと友好関係にあり、クレムリンへの影響力もそれほど大きくないことから、習氏がウクライナ紛争で仲介役を買って出る公算は小さいとみられている。(c)AFP/Matthew WALSH