【3月21日 Xinhua News】中国海南省(Hainan)瓊海市(Qionghai)大路鎮(Dalu)にある「世界の熱帯果実の窓」プロジェクト拠点に足を踏み入れると、さまざまな熱帯果樹が視界に飛び込んでくる。トロピカルフルーツの国内導入や育種、海外販売などを行い、中国農業の対外開放と協力の成功例となっている。

 同拠点は市が国家農業対外開放協力試験区の重要プロジェクトとして設置。世界の同緯度地域の珍しい果物の導入と育種、実証栽培、観光を一体化させた。これまでに中南米やオーストラリア、東南アジアなどからトロピカルフルーツ約500種を導入し、うち350種以上の試験栽培に成功。イエローピタヤやホワイトサポテ、フィンガーライムなど20種近くを中国での栽培に適応させ、大規模な商業栽培を行っている。

 建設を担当した海南盛大現代農業開発の王俏(Wang Qiao)総経理によると、スターアップルやアビウ、フィンガーライムなどの栽培面積は市全体で約5千ムー(約333ヘクタール)、省全体では17市・県で計3万ムー(2千ヘクタール)に上る。フィンガーライムのアジア最大の栽培・供給地に成長したほか、ホワイトサポテやイエローピタヤなど10種余りを商業栽培して全国で初めて市場に供給し、良好な収益を上げている。

 瓊海市農業対外開放協力試験区工作弁公室の王華涛(Wang Huatao)主任によると、同拠点では海外との交流・協力も継続的に実施し、欧州連合(EU)中国協力委員会とフィンガーライムの輸出を巡る戦略的協力協定を締結。タイやベトナム、カンボジアなどとも幅広い産業交流・協力を行い、農業の対外交流・協力のための現代化産業パークを構築している。(c)Xinhua News/AFPBB News