【3月17日 Xinhua News】中国でベトナムへの団体旅行が試験的に再開され、外国人へのビザ発給と入境に関する政策が調整されたことを受け、中国とベトナムの双方で越境観光の需要が急増している。

 中国は15日から全国の旅行代理店とオンライン旅行会社による中国人の関係国(第2弾)への団体旅行の手配と「航空券プラス宿泊」業務を試験的に再開し、ベトナムを第2弾の対象国に加えた。

 ベトナムとの国境にある広西チワン族自治区憑祥(ひょうしょう)市の友誼関口岸(通関地)では同日午後3時ごろ、両国の観光客が国境線上に集まり、それぞれの旅を始めた。ベトナムから中国への観光客19人も憑祥への日帰りツアーに出発した。

 同口岸の入境ホールでは、ベトナムの伝統衣装「アオザイ」を着た旅行会社経営者が、流暢な中国語で「3年ぶりに中国に戻ってきた。本当に嬉しい。今後は越境観光が増えていくと信じている」と語った。

 中国・ベトナムの越境観光は、旅行業界関係者の予想を上回る人気を見せている。広西竜泰国際旅行社の戴芳華(たい・ほうか)執行総経理は「ベトナムが今回、再開の対象に加わってから、非常に多くの問い合わせ電話があり、ツアーは2日間で定員に達した」と話した。

 ベトナムから中国へのツアーを企画した広西憑祥和平国際旅行社の梁雲燕(りょう・うんえん)総経理によると、中国旅行を希望するベトナム人からの問い合わせが殺到している。

 在南寧ベトナム総領事館のドー・ナム・チュン(Do Nam Trung)総領事は、中国とベトナムは互いにとって非常に重要な観光市場で「観光と人的・文化的交流が両国の全面的戦略パートナーシップを促進する上で重要な役割を担っている」と語った。(c)Xinhua News/AFPBB News