【3月17日 AFP】ウクライナ国境に接するロシア南部ロストフ(Rostov)州にある連邦保安局(FSB)の建物で16日、火災が発生し、1人が死亡、2人が負傷した。ウクライナ政府は直接的な関与を否定したものの、当局が「喜んで」事態を追っていると述べた。

 ロストフ州の州都ロストフナドヌー(Rostov-on-Don)はウクライナ国境から約120キロに位置する。ソーシャルメディアに流出した画像には、オフィス街が大きな炎に包まれ、大量の黒煙が立ち上っている様子が映っていた。

 バシリ・ゴルベフ(Vasily Golubev)知事によると、発火原因は電気のショートで、「燃料や潤滑油の入った容器」が爆発し、約800平方メートルが延焼した。近隣の建物数棟が避難対象となった。

 昨年2月のウクライナ侵攻開始以来、ロシア領内ではウクライナのパルチザンによるものとされる破壊工作がいくつか報告されている。

 ウクライナ大統領府のミハイロ・ポドリャク(Mykhailo Podolyak)顧問はツイッター(Twitter)への投稿で、この火災はむしろ「パニック」と「内部対立」を示唆しているとの見解を示し、「ウクライナは干渉しないが喜んで見守っている」と付け加えた。(c)AFP