【3月17日 Xinhua News】中国電子商取引(EC)大手の京東集団(JDドットコム)がこのほど発表した2022年12月期決算は、売上高が前年比9・9%増の1兆462億元(1元=約19円)となった。非米国会計基準(Non-GAAP)ベースの純利益は前年の172億元から282億元に増えた。22年第4四半期(10~12月)は売上高が前年同期比7・1%増の2954億元、純利益は36億元から77億元に増えた。

 同集団は現時点で、家電販売店「京東電器」の都市旗艦店と実店舗型ショッピングモール「京東MALL」を全国の60近い都市に展開し、県と郷鎮に開設する1万店舗以上の家電専門店と連携した販売ネットワークを形成している。

 物流子会社の京東物流(JDロジスティクス)は今年、11年間連続で春節(旧正月)連休の配送を実施し、366都市の消費者にサービスを提供。運営倉庫数は22年末時点で1500カ所を超えた。貨物航空子会社の京東航空は路線を拡張し、同年末時点で深圳-杭州、南通-北京、深圳-無錫などの貨物路線を運航している。

 工業製品に特化したEC子会社、京東工業(JD MRO)は、デジタル化・スマート化した供給網を通じてより多くの業界と顧客企業に物資を供給。自動車や機械・設備、電子機器組み立てなど10万を超える工場にサービスを提供し、1万6千件を超える建設プロジェクトに参加した。

 京東集団と傘下の京東智能産業発展集団、ファンド管理会社の嘉実基金管理が共同で立ち上げた倉庫特化型REIT(不動産投資信託)は、22年12月の中国証券監督管理委員会による承認を経て、23年2月に中国初の民営企業による倉庫特化型REITとして上海証券取引所から発行された。今回の発行で調達した資金は17億元を超え、京東集団と京東智能産業発展集団の新たな資金調達ルートとなった。(c)Xinhua News/AFPBB News