【3月9日 AFP】インドネシアの裁判所は16日、昨年10月に同国のサッカースタジアムで発生した事故で過失があったとして、警官の男に禁錮1年6月の判決を言い渡した。

 昨年10月に東ジャワ(East Java)州マラン(Malang)のサッカー場で発生した事故では、ピッチになだれ込んだ観客を鎮圧しようと警察が満員のスタンドに催涙ガスを放ち、人々が折り重なったため40人以上の子供含む135人が死亡した。

 裁判長は、東ジャワ州警察の特殊部隊で指揮官を務めたハスダルマワン(Hasdarmawan)被告に対し、「実際には容易に予測できた事態を予測できなかった。サポーターの暴力行為に対応するために、(催涙ガスを)放たないという選択肢もあった」と述べた。検察は禁錮3年を求刑していた。

 ハスダルマワン被告はこれまで、部下に対して催涙ガスを放つよう命令は下していないと起訴内容を否認していた。

 同日には、同じく部下に催涙ガス弾の発射を命じたとして起訴されていたマラン警察の警官に対して、起訴事実が「立証されていない」ため、無罪判決が言い渡された。

 先週、裁判所は過失の罪で試合の主催者アブドゥル・ハリス(Abdul Haris)被告に禁錮1年6月、警備担当のスコ・ストリスノ(Suko Sutrisno)被告に禁錮1年の有罪判決を言い渡している。(c)AFP