【3月16日 People’s Daily】「集合住宅の高層階に住む多くの高齢者や重病人、障害者が、便利な移動手段がないため1年以上外出していません」

 中国全国人民代表大会(全人代)の代表であり、湖北大冶有色金属集団の従業員である李莉(Li Li)さんは、古い集合住宅にエレベーターを設置する問題を提起した。彼女は、自宅に閉じこもった高齢者宅を訪れるため何度も最上階まで階段を歩いた経験から、この問題を解決する緊急性を感じたという。

 李さんは全人代で「人口の高齢化に積極的に対応し、古い集合住宅にエレベーターを設置するため、財政支援を増やしてほしい」と提案した。この提案は、財務省と関連部門が受け入れて検討。2019年から2022年にかけて、中央政府は計3300億元(約6兆4515億円)を超える補助金を支出した。全国の16万7000か所の古い住宅街で2900万以上の世帯を対象に、6万9000台のエレベーターの改修と設置を進めてきた。

 全人代常務委員会の郭振華(Guo Zhenhua)副事務局長は「人民代表の提案は、国家機関が世論を吸収し、人々の知恵を集めるための重要なチャンネルです。第13期全人代の期間中、会議開催期間に4万2675件、休会中に1075件の提案があり、計4万3750件のすべてで手続きが進んでいる」と説明する。第 13 期全人代第5回会議では2200人以上の代表が提出した提案は過去最多の9203件に上った。会議中以前も、代表たちは情報プラットフォームを通じて意見を提出している。

 昨年7月、全人代代表で中国郵政集団上海市郵便区センター配達員の柴閃閃(Chai Shanshan)さんは、多くの配達員の権益が保障されていない実態を取り上げ、「新業態の就労者のための社会保障改善案」を提出した。担当の人的資源・社会保障省は、柴さん及び同様の提案をした4人の代表と直接話し合い、7人の代表とビデオ会議を開いた。

 この5年間、全人代常務委員会の指導の下、各部門は代表たちの提案を積極的に受け入れてきた。国家知識産権局は13項目にわたる代表の提案を採用。水利省は代表の提案に基づき、寧夏回族自治区(Ningxia Hui Autonomous Region%)における黄河の包括的整備計画を今年の主要水利プロジェクト55項目の一つに組み入れた。国家医療保障局は、医薬品の販売方法を巡り代表の意見を採用した。

 提案内容を向上させ、受け入れチャンネルを円滑にすることは、市民にとって緊急かつ重要な問題の解決につながり、人民民主主義を実践する役割を担っている。(c)People’s Daily/AFPBB News