【3月14日 People’s Daily】2022年7月28日、広州港南沙港エリア4期自動化埠頭(ふとう)が正式に稼働を開始した。これは世界初の江海鉄(江、海、鉄道)複合一貫輸送の自動化埠頭であり、粤港澳大湾区(広東<Guangdong>・香港・マカオベイエリア)で初めて建設された自動化埠頭でもある。

 バースから数百メートル離れた遠隔操作室に入ると、コンテナの荷役を担当するガントリークレーン運転士の林嘉煒(Lin Jiawei)さんが、目の前にある6台のディスプレイ画面を細かく調べ、手元にある3つの操作パネルで操作していた。「自動化埠頭は人件費を約7割節約でき、安全性も大幅に向上できる」と、林嘉煒さんは語る。

 1台のガントリークレーンは26台のカメラを備えており、そのうち6台はボール型カメラで、現場の状況を全方位で監視できる。林嘉煒さんは、自動制御によって多くの人為的なミスを避けられると説明し、防振機能によってより安定したつかみが可能で、安全な高さに設定することでコンテナの衝突を回避できると述べた。

 同埠頭には、10万トン級大型船用バースおよび関連のバージバースが4つある。埠頭は北斗衛星測位システム(BDS)、5G通信、人工知能(AI)、自動運転などの最先端技術が一体となっている。これらの技術で60以上の特許を取得しており、うち31件は発明特許だ。

 南沙港エリア4期自動化埠頭を指揮する「スーパーブレイン」として、情報システムは、コンテナの積み降ろし、ストック、中継輸送、ゲートの出入りなど、多くの作業シーンにおけるリソース活用を最大限効率化し、ベストなルートを導き出すことができる。

 林嘉煒さんはガントリークレーンを操作し、情報システムによって自動的に発信された指示に従い、船上のコンテナを正確につかみ、北斗衛星測位システムの自動運転のインテリジェント搬送車(IGV)の上に自動的に積載した。IGVは、インテリジェントアルゴリズムを利用して経路を自動的に割り出し、コンテナを指定された場所に運んだ。その後、自動的に位置合わせを行い、コンテナをつかんで指定位置に置いた。全体のプロセスは円滑で、作業エリア内には「誰一人いない」状態だった。

 同埠頭は、北斗、レーザー、視覚測位技術を利用している。IGVの走行は、埠頭のコンテナヤード(CY)を自由に移動し、精密な位置に到達することができる。埠頭の「運び屋」とも言える。

 エンジニアリング部の李樹沛(Li Shupei)副部長によると、この情報システムがあれば、埠頭の機械や車両たちは非常に「聞き分け」がよく、車両や機械がフルロード状態でも、交通量が増加しても、渋滞は発生しないという。また、「現在、スマート埠頭の効率は、従来の埠頭水準に達しており、将来的には生産オペレーティングシステムのグレードアップにより、作業効率が向上するだろう」と述べた。(c)People’s Daily/AFPBB News