【3月14日 AFP】陸上男子走り高跳びの跳躍スタイルを革新する「背面跳び」を考案したディック・フォスベリー(Dick Fosbury、米国)氏が、リンパ腫により12日未明に76歳で死去した。同氏の代理人が13日、明らかにした。

 1947年生まれのフォスベリー氏は現役時代、1960年代に同種目の常識を覆す「フォスベリー・フロップ」と呼ばれる背面跳びを開発し、陸上競技で最も影響力のあるアスリートの一人となった。

 それまで走り高跳びでは、頭から跳び込んで体をひねりながらバーを越える「ベリーロール」が一般的だった。しかし、フォスベリー氏が考案した新しいアプローチが標準化され、現在でも走り高跳びの強豪選手が用いる跳躍法となっている。

 フォスベリー氏は1968年メキシコ五輪で、当時の五輪新記録となる2メートル24をクリアして金メダルに輝き、同胞のエド・カルザース(Ed Caruthers)を銀メダル、旧ソ連のワレンティン・ガブリロフ(Valentin Gavrilov)を銅メダルに抑えた。(c)AFP