【3月13日 AFP】北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は13日、同国が12日朝に潜水艦から戦略巡航ミサイル2発の発射実験を行ったと報じた。発射実験は、米国と韓国による大規模な合同軍事演習の直前に行われた。

 KCNAは、ミサイルは東部の新浦(Sinpo)沖から12日午前に発射されたと報じた。

 韓国の聯合(Yonhap)ニュースによると、韓国軍はミサイル1発の発射を検知した。ミサイルの種類など、詳細については発表していない。

 KCNAは、実験は成功したと報じ、2発とも朝鮮半島(Korean Peninsula)東岸沖の目標に命中と伝えた。目標の詳細は不明。

 北朝鮮によるミサイル発射実験は、米韓両軍による合同軍事演習「フリーダムシールド(自由の盾、Freedom Shield)」の開始前日に実施された。米韓の軍事演習としてはここ5年で最も規模が大きく、10日間以上にわたって行われる予定。北朝鮮側は、こうした動きは「(同国に対する)宣戦布告」と見なし得ると反発している。

 ミサイルの発射実験についてKCNAは、「米国の帝国主義者と韓国のかいらい軍によるわが国に敵対する動きがますます露骨になっている」とし、そうした状況に立ち向かう北朝鮮の「不変の姿勢」を示したと伝えた。

 韓国軍は今月、北朝鮮の重要施設への精密攻撃を想定した米韓特殊部隊による訓練「 チークナイフ(Teak Knife)」の実施についても発表している。こうした事前発表はまれだ。

 北朝鮮はこれらの演習を同国侵略の予行演習と捉えており、強い反発を示している。(c)AFP