【3月13日 AFP】サッカースペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)が12日、ライバルチームのFCバルセロナ(FC Barcelona)が汚職疑惑で告発されたことを受け、裁判所の審理が進んだ際には「被害者」として出廷する意向を示した。

 検察は10日、バルセロナがスペイン審判技術委員会の元副会長が所有する会社に金銭を支払っていた件が汚職にあたるとして、同クラブを告発した。

 これを受けてレアルは、「この事件の重大さを深く懸念しており、司法の措置に絶対の信頼を置いてると改めて表明するとともに、クラブの正当な利益を守るため、被害者側に対する手続きが始まり次第、出廷することに同意している」と発表した。

 検察によれば、バルセロナは1994年〜2018年にかけて審判技術委員会の副会長を務めていたホセ・マリア・エンリケス・ネグレイラ(Jose Maria Enriquez Negreira)氏に合計730万ユーロ(約10億5000万円)以上を支払った。

 クラブの他には、バルセロナのジョゼップ・マリア・バルトメウ(Josep Maria Bartomeu)、サンドロ・ロセイ(Sandro Rosell)両元会長とエンリケス・ネグレイラ氏も告発されている。バルセロナ側は、判定に関する助言をもらうための支払いだったと主張している。

 スペインプロサッカーリーグ機構(LFP)のハビエル・テバス(Javier Tebas)会長によれば、世界と欧州、スペインのサッカー界には5年の時効があるため、バルセロナがスポーツ面ですぐさま危機に陥る可能性は薄いという。

 一方で刑事的には、被告には最大で禁錮4年が科されるおそれがある。(c)AFP